和「どうですか、こんなの」さわこ「えっ?」

211pt   2019-08-24 19:00
SSなび

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/05(火) 19:31:03.71 ID:AbgF0siB0
「和ちゃん、もう終わりそう?

生徒会室の扉を少し開けて、幼馴染が顔を覗かせた。
私は振り返らず、特に大したことは書かれていない、形骸化した書類から目を離さなかった。

「いいえ、もう少し残るわ。金曜日だし、できるだけ仕事を終わらせておきたいから」

幼馴染は、へらっと笑って、能天気な声を出した。

「待ってるよ」

そこで、私はようやく彼女の方を向いて、頬杖をついて言った。

「帰りなさい。軽音部の皆がいるでしょう?」

自分でも驚くほど、おかしな声が出たと思う。
気だるいような、それでいて、イライラしたせっかちな言い方だった。
幼馴染も、一瞬面食らったような顔をしたが、またいつもの笑顔に戻って明るく言った。

「うん……じゃあ、私帰るね。和ちゃんも、気をつけてね……」

急いでパタパタと駆けてゆく。開けっ放しの扉から、よし、帰るかという声が聞こえた。
そう、帰ってしまえば良い。貴方には、他に友達がいるんだから、早く帰ってしまえば良い。
待たれるほうも気を遣うんだから。
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